第61回日本組織細胞化学会総会・学術集会

ご挨拶

松野 彰

第61回日本組織細胞化学会総会・学術集会

会長 松野 彰

帝京大学医学部 脳神経外科学講座 主任教授

 このたび、第61回日本組織細胞化学会総会・学術集会を2020年10月30日(金)、31日(土)にホテルグランテラス千歳(北海道)において開催させていただくこととなりました。副会長を日本大学医学部病態病理学系腫瘍病理学分野 増田しのぶ教授にお願い申し上げ、ご協力いただきました。

 日本組織細胞化学会は、1960 年に別々に発足しました日本組織化学会と組織化学会が 1968年に統一されたもので、形態情報を基盤として特定の分子の局在や発現状態を定性的或いは定量的に解析し、細胞の生理状態や病理状態の背景にある因果関係を物質基盤或いは分子基盤で解明することを目指しています。本学会は、これら方法論を駆使して生命科学を探求する、臨床・基礎研究者・科学者より構成されています。その研究対象は、全身の臓器にわたり、幅広い研究と臨床応用がなされてきています。私は、脳神経外科の臨床に携わる中で、生命科学探求の重要性を常に念頭に置き、本学会に参画してまいりました。今回の本学術集会のテーマを「基礎と臨床から観る生命科学」とし、副会長の増田しのぶ教授と共に、生命現象の本質を基礎・臨床の両者から探求する学会としたいと思います。

 特別講演は、3名の御高名な研究者:東海大学名誉教授・慶應義塾大学医学部客員教授・帝京大学医療技術学部客員教授 長村義之先生、札幌医科大学脳神経外科教授 三國信啓先生、札幌医科大学医学部附属フロンティア医学研究所 神経再生医療学部門 再生治療推進講座教授 本望修先生にお願い申し上げました。指定演者による3つのシンポジウム:間脳下垂体研究の最前線、分子組織細胞化学の最前線と未来への展望、日本組織細胞化学会・日本臨床内分泌病理学会 合同シンポジウムを企画させていただきました。一般演題はすべて口演を予定しています。次時代を背負う臨床・基礎研究者・科学者に積極的に参加して頂き、臨床・基礎の両方の見地から、活発な議論を行う場を提供したいと考えております。

 会場は千歳市内にあり千歳空港に近く、近郊には支笏湖など多くの観光地があります。ご参加の皆様には学会とともに秋の北海道を満喫して頂きたいと思っております。多くの会員の皆様と関連領域の研究者の皆様のご参加・ご発表をお待ち申し上げております。